怪奇 幽霊山椒
これは今日経験した少し不思議でオカルトな話である。
皆さんも奥歯になにかしらの粒が挟まって居てそれが不意に取れ舌の上に登ってくることがあるだろう。そしてそれを噛み潰すことも多いだろう。大抵それは胡麻であったりコショウの粒であったりマスタードだったりするのだ。それに関して
「ああこのマスタードの粒はさっき昼食べたホットドッグのであろう。一度の歯ブラシの猛攻をくぐり抜けよくぞ生き残った」
と敬意を表し噛み潰すのである。
自分の歯磨きの甘さは恥ずかしいところであるが一昨日のラーメン屋でかけた時のコショウが出てきたりすると感動すら憶えるところである。
先ほど学校の二限の時間中その現象が起きた。
舌の上で転がし形状からは見当がつかなかったため噛み潰した。するとそれは山椒だったのである。
今朝の朝ごはんはトースト、昨晩のご飯はギョーザと、到底山椒など私の口に入り込む機会などなかったのだ。
どちらかといえば私は山椒が嫌いでウナギにもかけない。我が家は山椒を日常から調味料として使うような高貴な家ではない。(山椒を日常的に使うのは金持ちだけだと思っている)
そして気づけば口には山椒の風味だけが残り、噛み潰された粒が見当たらないのである。
彼を幽霊山椒と呼ぼう
人の幽霊が居るなら犬の幽霊もいるだろうし、山椒の幽霊だっているだろう。
不思議な事があるものだ。